代表ご挨拶

南坊 博司
 
 
経歴

1977年:早稲田大学理工学部資源工学科卒業
1977年:住友石炭鉱業株式会社入社
1993年:JICA専門家 インドネシア・エネルギー鉱物資源省の石炭総局アドバイザー
2003年:住友石炭鉱業株式会社執行役員で退職
2004年:インドネシア・PT Amo Coal社長
2007年:株式会社エコ・アセット(CDM専業)社長
2012年:Global CCS Institute 日本代表就任
2015年:日本石炭エネルギー開発株式会社代表取締役就任
 

代表ご挨拶

人類の文明を根底から支える炭化水素資源で石炭は、その資源量や産地が世界に分散していることおよび他のエネルギーに比べ安価であることから最も頼ることができる資源です。過去には、発電や製鉄で高品位炭が優先して使われて来ましたが、当然のことながらその埋蔵量が漸減し、高品位炭の可採年数を伸ばすためにも、品位の劣る亜瀝青炭や褐炭の生産・利用が重要となってきています。これら低品位炭は、水分が高く低カロリーで、自然発火性や消費サイドでのCO2発生も高いため、生産地から離れたところで使用するためには、産炭地側で脱水、乾留、ガス化、液化および炭素回収貯留などのクリーン・コール・テクノロジー(CCT)やCarbon Capture & Storage (CCS)技術を駆使する必要があります。

私たちは、豪州ビクトリア州と強い絆を持っており、同州に豊富に賦存する褐炭資源に長く着目して参りました。採掘条件、品位(低硫黄、低灰分)、埋蔵量のどれをとっても世界のトップクラスですが、地元での消費が限られているため、まだまだ手つかずのまま資源が温存されています。安価に生産し、最適なCCTやCCS技術を適用すれば、充分に経済性を持って、日本に多様なCO2フリーの製品を供給することができる、私たちはその一連のバリューチェーンをコントロールし、日本と豪州の懸け橋になるべく、このたび、弊社を設立、営業を開始いたしました。

資源ナショナリズムの台頭や一部の鉱山資本による寡占という傾向は、日本の資源エネルギーセキュリティに暗い影を落としています。資源は有限です。現地に権益を確保し、現地の官民と一体になって、採掘から供給までを一貫して実施する体制を確立するために、私たちは困難を厭わず、常にチャレンジを続けて参ります。

南坊 博司